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絵本パフォーマンス
2003年3月9日(日) pm3:00〜
出演:岸田典大

【絵本パフォーマンス?】
絵本パフォーマンスとは、絵本にオリジナルの音楽をつけて読み聞かせを行うという独特のスタイルのこと。 典大さん曰く、「絵本パフォーマンスやってるのも、他人の絵本にサインしちゃってるのも、日本でおそらく僕ひとり!」とのこと。 典大さんはあくまでパフォーマー、自身で絵本を書くことはありませんが、それぞれの絵本に合った音楽を作曲、 ひとりで演奏までもこなします(!)本番ではMDに録音したものをとても手際よく再生しながら絵本を読んでいくのですが、 ページをめくるタイミングと音楽の流れが本当に良くあっていて脱帽です。何気ないことなのですが、 このページを上手にめくるというのも実はなかなか難しい。絵本を観客に良く見えるように向けて、 もたもたすることなくぺらり!ぺらり!とめくる技、MDの入れ替えの素早さもそうですが、やっぱりココが”違い”なのだ! と実感しました。

色んな絵本をご披露いただきました
【色んな絵本をご披露いただきました】
典大さんのレパートリーの内ご紹介いただいた本は 「もこもこもこ」「ウシバス」「きょうはすてきなおばけの日」「言葉図鑑7」「どんどんどん」 「りんごです」「トリゴラス」「どんどこももんちゃん」「となりの席のますだくん」「おっぱい」 の10冊(順不同)。 「もこもこもこ」は言葉を声に出して読まず、その言葉を音楽に置き換えて披露してくれました。 「ウシバス」はなんと!たった1分で読んでしまうスピード感あふれる?絵本でした。 使われているのはたった7つの音だけ、だのに響きも楽しくインパクト大。「言葉図鑑7・たとえのことば」は小学校高学年から面白さがわかるかも。 「トリゴラス」では典大さんがなんと!大阪弁を披露。 イントネーションを外してない!素晴らしい!と大阪人の皆さまから大絶賛でした。 「おっぱい」は、小さなこどもにとって一番身近な存在。ちょっと退屈で遊んでいた子がこのタイトルを聞いた途端、「おっぱい?!」と目を輝かせて駆け寄って行きました…。 聞くばかりでなくこちらが参加する絵本もあり、絵本の楽しみ方のエッセンスがぎっしり詰ったあっという間の1時間でした。

こどもたちの反応
【こどもたちの反応】
絵本パフォーマンス、というだけあって、当日のお客さん総勢45名のうち、15名は3歳以上のこどもでした。 意外と大人の比率が高いことに典大さんはびっくりされていましたが、さすがは大阪の子供です。 ひとりで3人分くらいの賑やかさです。ページがめくられる度に“ツッコミ”を入れるこどもたちや、 オチを先に言ってしまう子などもいて典大さんもたじたじでした。 前日に、西宮の図書館で公演をされたそうですが、こんなふうに“ツッコミ”を入れられることはなかったそうです…。 他にも、音楽のリズムにあわせて、絵本の場面展開にあわせて本当に楽しそうに体を動かしている子もいて、 是非とも写真に撮りたかったのですが全部ブレてしまいました…。(見ていただければわかると思います…) ある小学校高学年の男の子は「うわっ!ダマされた!絵本なんてこどもダマしや!」…それを受けてお母さんが 「そんなん言うんやったら帰ってもいいで。」「ウソや、ホンマに帰るって言うたらアカンって言うくせに!」 そんなこんなでしぶしぶ会場へ。あれ、でもあの子…いちばん前に座って、典大さんに思いっ切りツッコミ入れてました。 途中で帰るだなんてとんでもない!

大人たちの反応
【大人たちの反応】
典大さんは意外と言ったけれど、絵本は大人にとっても十分楽しめる、絵があり詩がある芸術作品なのです。 この日ここに来てくれた大人たちは、好奇心旺盛で楽しいことが大好きな無垢なこども心を今もたくさん持っているのだと思います。 当日たまたまお店に遊びに来てくれた人に、こういうの今日やるんです、と「ウシバス」の絵本を見せたら、 「これを一体どうやって読むのか知りたい!」」と参加していってくれた人、やんちゃな甥っ子ふたりを連れて来てくれた人、 たくさんお友達を誘って来てくれた人・・・。 中には本当に久々に絵本と再会した方もいらっしゃったのではないでしょうか。 この後、本屋さんの絵本コーナーについつい足が向いてしまうようになったという人、いませんか? そういう効果を、実は密かに期待しているのです・・・。

後日談
【後日談】
絵本パフォーマンスが終わってから、なんだか無性に声を出して絵本を読みたくなってしまった人は多いようです。 かく言うわたしも、翌日お店に遊びに来た3歳の男の子相手に「ウシバス」「りんごです」を披露してみました。 もちろん音楽はありませんし、何だか恥ずかしいし、でもちょっとだけ典大さんの真似をして読んでみたらとても喜んでもらえました。 その後も、「(こどもの反応は)当日はそうでもなかったのに、帰ってきてからやたら『ウシバス、ウシバス』と言って遊んでいる」といった声や、 「あの絵本はなんていう題名だった?」という問い合わせがあったりと、絵本パフォーマンス効果は後になってじわじわ現れるようです。 典大さん曰く・・・
『絵本パフォーマンスはライブとしては特に後々まで影響を引っ張るようなことがありますね。 親にしてみたら当日は子どものことだったり夕飯の支度だったりそういうのがある時間のライブなんで、 あまり集中できなかったり子どもの方は興奮してうまく反応できなかったり。 でも数ヶ月経ったあとでも、「うちの子が今でも“お・ば・け!きゃ〜!”と言ってる」とよく聞きます。』
こういう症状(?)の方には是非々々、「絵本パフォーマンス」のことをあちこちでウワサして頂きたいですね・・・  次回がとっても楽しみなイベントのひとつです。
(2003年3月)